節子の大好きだった『サクマドロップ』。
レトロなパッケージ缶に入った昔ながらの飴です。ジブリ映画の『火垂るの墓』以降、サクマドロップを見かけると、「節子のドロップ」「火垂るの墓、泣ける」と連想してしまいます。
サクマドロップは明治40年代からあった、本当に昔ながらの飴なんです。
少し会社が複雑で(後ほど説明します)、節子のドロップは正式には『サクマ式ドロップス』という名称です。
※『火垂るの墓』のネタバレ含みますので、まだ観ていない方は注意!
サクマ式ドロップスとサクマドロップス
もともとは1908年に佐久間惣次郎商店で「サクマ式ドロップス」として販売されました。
戦争の影響で廃業してしまいます。
戦後同時期に、同社番頭が「佐久間製菓株式会社」を興し、同社社長三男が「サクマ製菓株式会社」を興し少々モメます。
裁判の結果、このように分かれました。
<サクマ式ドロップス>
- 佐久間製菓株式会社
- 味:イチゴ、レモン、オレンジ、パイン、リンゴ、ハッカ、ブドウ、チョコ
- 缶の色:赤
<サクマドロップス>
- サクマ製菓株式会社
- 味:イチゴ、レモン、オレンジ、パイン、リンゴ、ハッカ、メロン、スモモ
- 缶の色:緑
『火垂るの墓』で注目され、復刻版が「佐久間製菓株式会社」より発売されました。節子のイラスト入りです。
節子とドロップ
節子は『火垂るの墓』で、清太の妹で4歳。
ドロップが大好きで、まさに人生最期に食べたいものがドロップでした。
空のドロップの缶に入った”おはじき”を舐めていたり・・・。
”節子!それドロップやない、オハジキや!”
(節子、何舐めとるんや。これおはじきやろ。ドロップちゃうやんか)
慌てて節子の口からおはじきを取り出す清太、切ない。
空になったドロップの缶に水を入れあげると、「いっぱい味がするぅ」と美味しそうに飲むんです。
こういう話は、実は私は苦手なんですよ。子供が誰かに気を使ったり。子供は空気読めないくらいで丁度いいと思うんです。
節子が亡くなった後は、遺骨をドロップの缶に入れて清太が持ち歩きました。
子供と死が直結しているのもしんどくて見ていられないです。
甘いはずのサクマ式ドロップが、しょっぱくなってしまう人、きっと私だけじゃないはずです。
『火垂るの墓』過去のテレビ視聴率が気になる方はこちら⇒【金曜ロードショー】3週連続ジブリ第1弾『火垂るの墓』の視聴率は?
節子都市伝説
ジブリ作品には必ずといっていいほど都市伝説がついてきますよね。
ドロップから少し話がずれますが、『火垂るの墓』節子の都市伝説もあるんです。
同じジブリ作品の「千と千尋の神隠し」に節子の霊が登場するというもの。
こちらは物語終盤の”水上の駅”のシーンです。
兄の清太が駅で亡くなっていることから、駅で兄を待っているのではないか?とファンの間で噂されています。
髪型や雰囲気は似ています。服装が同じだったら間違いないのですけれど・・・。
気になる方は「千と千尋の神隠し」で検証されてみてはいかがでしょう。
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