TBSテレビ60周年特別企画「天皇の料理番」がいよいよ4月26日(日)よる9時初回2時間スペシャルでスタートします。
TBSは気合い入ってますね。CMや直前特別番組など勢いが半端ないです。ところで、ちょっと真面目そうなドラマだけど面白いのかな?
「天皇の料理番」は1979年に出版された、杉森久英による実在した人物をモデルにした小説です。実はドラマ化されるのは3回目なんです。
1回目(1980年)は堺正章さん、2回目(1993年)は高嶋政伸さんが主演の秋山篤蔵を演じています。3回目もやる、しかも特別企画でやるのですから、内容的にもきっと面白いんじゃないでしょうか。
主人公の秋山篤蔵とは
宮内省大膳職司厨長(料理長)を務めた秋山徳蔵をモデルにしています。小説は実際の経歴をもとに書いていますが、細部はフィクションです。
実在した秋山徳蔵との混同を避け、杉森の原作では「秋沢篤蔵」、ドラマ版では「秋山篤蔵」とされています。
では実在した人物秋山徳蔵さんとは?
1888年(明治21年)、福井県今立郡国高村村国(現・越前市村国三丁目)生まれ。
裕福な料理屋の次男として生まれる。幼少期には素行がおさまらず、禅寺に修行に出された。その禅寺でもいたずらは治まらず1年で追い出されたというやんちゃ坊主。
西洋料理との出会いはカツレツ。衝撃を受け、西洋料理のコックになることを志した。
高等小学校を卒業したのち、16歳で単身上京し、華族会館の見習いとしてスタート。そこで3年間働いたほか、駐日ブラジル公使館、築地精養軒で働いた。
精養軒では、フランスで修行した第4代料理長・西尾益吉の下で学び、西尾に倣ってフランス行きを決心。仕事のあとにフランス語の個人レッスンに通った。その後「東洋軒」三田本店の3代目料理長に就任する。
1909年(明治42年)から、本格的な西洋料理修行のため家族に借金をしてフランスに渡航。2年間修行、苦労の末に料理の腕を認められるようになった。
1914(大正3)年、大正天皇即位の礼を控え、外国からの賓客に本格的なフランス料理を提供できる料理長として、パリの日本大使館の推薦により宮内省に招かれて帰国。新設された宮内省大膳寮の初代司厨長に。
同年7月、下宿先の一人娘、秋山俊子と結婚。1915年に行なわれた大正天皇の御大典で18か国の賓客を本格的なフランス料理でもてなす。このときのザリガニ料理は必見。
天皇家に対する忠誠心が厚いことで有名。天皇がお年を召されて日本料理が主になったときには、一から日本料理を学んだ。料理技術の向上の為には、格下とされる料理人にも頭をさげて学ぼうとした。
1923年(大正12年)、『仏蘭西料理全書』を刊行。西洋料理を学ぶ者の「バイブル」とされた。
1972年(昭和47年)、84歳で現役を引退。1973年(昭和48年)に勲三等瑞宝章を受章。翌年没した。「日本の食を変えた人物」といわれています。
まとめ
経歴こそ立派ですが癇癪もちで熱い人だったとか。奥さんはいつも心配していたようです。
時代は混乱期、天皇のために料理をつくるというのは国のために料理をつくること。政治的にもプレッシャーです。みんなに助けられてきたといってますから、人間味のあるドラマのようです。
主演の佐藤健さんは髪を切り(前記事⇒佐藤健が丸刈りで映画祭に登場!主演「天皇の料理番」の役作りで)、兄役の鈴木亮平さんは20kgの減量で役作りに挑んでいます。