アンナとマーニーの関係
実はマーニーの正体は杏奈の亡くなった”おばあちゃん”でした。
物語終盤で、祖母の友人・画家の久子(声・黒木瞳)がマーニーの正体を明かしていきます。
- 杏奈の目が青いと指摘される。
という伏線もあります。
両親のいない杏奈は、2歳(3歳)まで祖母に育てられました。祖母が亡くなり、養母・頼子に引き取られたのです。
杏奈は喘息の治療(ほぼ心の治療)で訪れた土地で湿地帯や屋敷を見たことによって、祖母マーニーが語ってくれた話や昔見た写真を無意識の中で思い出していたようです。
それが元になって、少女のマーニーを妄想の世界で生み出したのでした。
心の声をもとに妄想して体験したとなると、杏奈の精神状態はかなりギリギリだったのでしょうか。思春期という時期も時期で。
マーニーはおばあちゃんの幽霊という説もあります。
孫を心配したおばあちゃんが、自分の子供の頃の気持ちとシンクロして、杏奈の前に現れた。
どちらの説をとるかは、観た人に任されています。
おばあちゃん(マーニー)が、杏奈に妄想を見させたのかもしれませんね。
<感想>
友情というより家族愛でしょうか。
杏奈の妄想だけではないと感じてしまいました。おばあちゃんの孫に伝えたい想いもありましたよね。
最後の方で杏奈が「わたしを置いていかないで!」と叫んだとき、おばあちゃんが亡くなったときとかぶりました。ここはネタバレを読んでおいてよかったところでした。
”ひとりぼっち”だと思い込んでいると周りの愛情にも気づかなくなってしまいます。多分わかっていながら、意固地に認めたくないんでしょうね。
杏奈は素直に認めることが出来てひとつ成長したんですね。
頼子さんとの関係も難しいところですし。頼子さん優しいから強引に認めさせることも出来ないし。これからの関係を想像すると”よかったなぁ”と思えます。
私は杏奈の不安定な妄想というより、マーニー(おばあちゃん)に強い想いがあって現れたような気がします。